SVGファイルをFreeCADにインポートした後、文字データを押し出すと文字全体が一体となって押し出されてしまう。文字の中を抜いて押し出すにはどうすればよいのだろうか。
こういった疑問にお答えします。
本記事では「文字の中が抜けない（左図）」というお悩みを「正しい形（右図）で押し出しできる」ようにするやり方を2パターン解説していきます。
この記事を書こうと思った経緯ですが
先日、3DプリンターでQRコードを作製しました。
その際、インスタグラムのQRコードの画像をSVGファイルに変換してFreeCADに読み込ませたところ、「A」や「R」などの文字が上図で示したように、文字の中が抜けていない状態で押し出されてしまいました。
色々試してみたところ、正しい形で押し出しできるやり方が2パターン分かったので、備忘録という意味でも記事としてまとめておくことにしました。
それでは解説していきます。
SVGファイルに含まれる文字データを正しく押し出す方法
1.FreeCADにSVGファイルをインポート
まず、FreeCADにSVGファイルをインポートしてください。
今回は適当にローマ字と平仮名の文字データを用意しました。
2.文字パーツをアップグレードして切り取る方法
まず1つ目のやり方を解説します。
2-1.まずは「A」と「D」から作業開始
ワークベンチを「Draft」に切り替えます。
コンボビューから「A」に該当するパーツを全て選択します。
今回の場合「Path001」と「Path002」が「A」に該当します。
この2つを選択した状態で「アップグレード」のアイコン（赤枠）をクリック。
そうすると、「Path001,Path002」が「Face,Face001」に変換されます。
次に、ワークベンチを「Part」に切り替えます。
「Face」→「Face001」の順に選択して、「切り取り」のアイコン（赤枠）をクリック。
ポップアップが表示されるので「はい」を選択。
そうすると、「A」の中をくり抜くことができます。
そしたら、「A」を押し出してみてください。
正しい形で「A」が押し出せたと思うので、同じ手順で「D」もやってみましょう。
2-2.続いて「B」の作業
続いて「B」についてです。
基本的な流れは同じですが、くり抜くパーツが一つ多いので手順が少し増えます。
まず「B」のパーツを全選択して、アップグレードします。
そうすると「Path003,Path004,Path005」が「Face004,Face005,Face006」に変換されます。
「Face004」と「Face005」を選択して、切り取ると「B」の上部がくり抜けます。
次に「Cut0002」と「Face006」を選択して、切り取ると「B」の下部もくり抜けます。
そしたら、「B」を押し出してみてください。
2-3.「C」と「E」はそのまま押し出せる
「C」と「E」については、パーツが一つなのでそのまま押し出せます。
3.文字パーツをXORで切り取る方法
続いて、2つ目のやり方を解説します。
3-1.まずは「あ」と「お」から作業開始
ワークベンチを「Part」に切り替えます。
コンボビューから「あ」に該当するパーツを全て選択します。
今回の場合「Path009,Path010,Path011」が該当します。
この3つを選択した状態で「Boolean XOR」のアイコン（赤枠）をクリック。
「Path009,Path010,Path011」が「XOR」に置換されるので、押し出してみてください。
正しい形で「あ」が押し出せたと思うので、同じ手順で「お」もやってみましょう。
3-2.「い」と「う」と「え」はそのまま押し出せる
「い、う、え」については、パーツが一つなのでそのまま押し出せます。
まとめ
本記事では「SVGファイルをFreeCADにインポートした後、文字データを押し出すと文字全体が一体となって押し出されてしまう」というお悩みを2つの方法で解決するやり方を解説しました。
お好みの方で学んで頂けたらと思います。
以上、ご参考になれば幸いです。
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